FastAPIとは何か

FastAPIは、Python 3.6以降でAPIを構築するためのモダンで高速なWebフレームワークです。以下にその主な特徴をまとめています。

高性能

FastAPIは、他のPythonフレームワークよりもはるかに高速に動作します。これは、Starlette(非同期サーバーゲートウェイインターフェース(ASGI)フレームワーク)とPydantic(データバリデーションライブラリ)に基づいて構築されているためです。

シンプルで直感的な設計

FastAPIは、ルーティング、リクエスト、レスポンスなどの機能がよく構造化されており、コードが書きやすいという特徴があります。

自動生成されるインタラクティブドキュメント

FastAPIはOpenAPI標準に準拠したドキュメントが自動生成されます。これにより、APIの仕様を視覚的に理解しやすくなります。

データ検証

FastAPIでは、Pydanticを利用したデータ検証機能があります。これにより、APIのリクエストとレスポンスのデータ形式を安全に検証できます。

機械学習対応

FastAPIは、TensorFlowやPyTorchとのインテグレーションが容易で、機械学習プロジェクト等での利用に適しています。

以上の特徴により、FastAPIはAPI開発における新しいスタンダードとして、Pythonコミュニティで急速に注目を集めているフレームワークです。.

AWS Lambdaの基本

AWS Lambdaは、サーバーのプロビジョニングや管理を行うことなく、コードを実行できるサーバーレスのコンピューティングサービスです。以下にその主な特徴をまとめています。

サーバーレス

Lambdaはサーバーレスと言っても実際にサーバー無しで動いている訳ではなく、サーバーの管理をする必要が無い (管理はAWSがやってくれている) という意味です。サーバー管理が不要なのでユーザーはコードの実装に集中することができます。

オートスケーリング

Lambdaは、リクエストの増減に応じて自動的にスケールアップ・ダウンしてくれるので、突発的なトラフィック増加にも柔軟に対応できます。

コスト効率

Lambdaは実行された時間(100ms単位)と呼び出し回数に基づいて課金されます。使用した分だけの支払いになり、リソースが使用されない時は料金が発生しないので無駄に課金されることはありません。

可用性

LambdaはマルチAZ構成で運用されているので可用性に優れています。

セキュリティ面

AWSがサーバーを管理しているのでセキュリティも担保された状態でコードを実行することができます。ユーザーは自身の実装する関数にのみ責任を持つ形になります。

制限事項

Lambdaの最大実行時間は15分で、それ以上時間がかかる処理は実行できません。また、同時に実行できる関数の数はデフォルトでは1,000となっています。あまり気にする必要はないかもしれませんが、頭の片隅に置いておきましょう。

以上の特徴により、AWS LambdaはAPI開発における新しいスタンダードとして、クラウドコンピューティングコミュニティで急速に注目を集めているサービスです。.

AWS Lambdaで関数を定期実行する方法

AWS Lambdaでは、AWSのEventBridgeサービスを使用して、関数を定期的に実行することができます。以下にその手順を説明します。

1. Lambda関数の作成

まずは、何の変哲もないLambda関数を作成します。この関数は、定期的に実行したいタスクを記述したものです。

2. EventBridgeの設定

次に、AWSコンソール画面の検索窓に「EventBridge」と入力し、EventBridgeを選択します。左メニューの「ルール」をクリックし、「ルールを作成」を実施します。

3. ルールの作成

ルール名を入力し、「スケジュール」を選択して、実行頻度を設定します。例えば、「5」「分」を入力すると、5分ごとにLambda関数が実行されます。

4. ターゲットの選択

定期実行したいターゲットを選択します。今回は「Lambda関数」と指定し、定期実行したい関数を機能欄から選択します。

以上の設定が完了したら、画面右下の「作成」をクリックします。

5. テスト実行

設定の漏れがないか確認するために、テスト実行を行います。テストイベントの設定方法は、「新しいイベントを作成」を選択して各種入力項目を埋めていきます。

以上が、AWS Lambdaで関数を定期実行する基本的な手順です。.

FastAPIとAWS Lambdaの組み合わせ

FastAPIとAWS Lambdaを組み合わせることで、高速かつ効率的なWebアプリケーション開発を行うことができます。以下にその基本的な手順を説明します。

1. FastAPIアプリケーションの作成

まずは、FastAPIでAPIを作成します。このAPIは、Lambdaで実行したいタスクを記述したものです。

2. Mangumの設定

FastAPIアプリケーションをAWS Lambdaで動かすためには、Mangumというライブラリを使用します。Mangumは、ASGIアプリケーションをAWS Lambdaで実行するためのアダプタです。

from mangum import Mangum
app = FastAPI()
handler = Mangum(app)

上記のコードでは、FastAPIのインスタンスをMangumのハンドラーに渡しています。

3. Lambda関数の作成

次に、AWSコンソールからLambda関数を作成します。この関数は、FastAPIアプリケーションを実行するためのものです。

4. FastAPIアプリケーションのデプロイ

FastAPIアプリケーションをzipファイルに圧縮し、そのzipファイルをLambda関数にアップロードします。

5. API Gatewayの設定

最後に、API Gatewayを設定して、FastAPIアプリケーションを公開します。API Gatewayは、Lambda関数へのルーティングを処理します。

以上が、FastAPIとAWS Lambdaを組み合わせる基本的な手順です。.

具体的な実装例

以下に、FastAPIとAWS Lambdaを組み合わせた具体的な実装例を示します。

まずは、FastAPIで作成するAPIのコードです。この例では、/items/{item_id}というエンドポイントを作成し、GETリクエストでitem_idを指定すると、そのidとnameを返すようにしています。

from fastapi import FastAPI
from mangum import Mangum

app = FastAPI()

@app.get("/items/{item_id}")
def read_item(item_id: int, q: str = None):
    return {"item_id": item_id, "name": "item_name"}

handler = Mangum(app)

次に、AWS Lambdaで実行するための設定を行います。AWSコンソールからLambda関数を作成し、上記のFastAPIアプリケーションのコードをzipファイルに圧縮してアップロードします。

Lambda関数の設定では、ランタイムをPython 3.8に設定し、ハンドラー情報をmain.handler(mainはPythonファイル名、handlerはMangumのハンドラー名)に設定します。

最後に、API Gatewayを設定してFastAPIアプリケーションを公開します。API Gatewayの設定では、新しいAPIを作成し、そのAPIのトリガーとして先ほど作成したLambda関数を選択します。

以上が、FastAPIとAWS Lambdaを組み合わせた具体的な実装例です。この例を参考に、自分のニーズに合わせてAPIを作成してみてください。

まとめ

この記事では、PythonのFastAPIとAWS Lambdaを組み合わせて関数を定期実行する方法について説明しました。

FastAPIは高性能なWebフレームワークで、シンプルで直感的な設計、自動生成されるインタラクティブドキュメント、データ検証、機械学習対応などの特徴があります。一方、AWS Lambdaはサーバーレスのコンピューティングサービスで、オートスケーリング、コスト効率、可用性、セキュリティ面での優れた特性を持っています。

これらを組み合わせることで、高速かつ効率的なWebアプリケーション開発を行うことができます。具体的な実装例を通じて、FastAPIとAWS Lambdaの組み合わせ方を理解し、自分のニーズに合わせてAPIを作成することができるでしょう。

今後もFastAPIとAWS Lambdaの組み合わせを活用して、効率的なWebアプリケーション開発を進めていきましょう。.

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